受精について
受精
受精(じゅせい)は、精子が卵(または卵細胞)の中に入り込み、細胞分裂によって成長可能な状態になること。
一般に精子は卵の表面に誘引される。連続した液体の中に卵と精子がおかれた場合、精子は極めて素早く卵の表面に集まる。精子が卵の表面から侵入すると、その直後に、侵入点を中心として卵の表面から透明な膜が持ち上がってくる。この膜を受精膜という。受精膜が生じると、他の精子は卵の表面から遠ざけられる。
卵に侵入する精子の数は、通常は1個だけである。侵入した精子の核は、卵核に接近し、やがて両者が融合して受精が完了する。複数が侵入しても、卵核と融合できるのは1個だけであるから、残りの精子は行き場がなくなる。それらは卵に吸収されてしまう場合もある、普通には複数の精子が侵入することはない。
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ヒトの受精
射精一度あたりの精液が含む精子数は通常1億〜4億程であるが、このうち、腟内に射精された場合、子宮頸部に到達する前に約99%が死滅、子宮まで到達できるのはおよそ数千〜数十万、排卵期に卵子の目前まで到達できるのはおよそ数十〜数百である。また、膣から受精の場である卵管まではおよそ数十分〜数時間で到達すると考えられている。ただし、数分で到達したという例も確認されている。
受精のタイミング(妊娠可能時期)
排卵期には、卵子は卵胞を飛び出し(排卵)、卵管に入って子宮へ向かって行き、受精をすれば着床し、さもなくば数時間〜24時間以内に退化してしまう。一方で、精子の受精機能の保持期間は数時間から3日、最大で7日(頸管内や子宮内、卵管内)とされており、このことから最大の場合を考慮して、精子の受精可能期間である排卵前の7日間と卵子の受精可能期間である排卵後の1日を合わせて、排卵の前後8日間が1回の月経周期での受精が可能な期間ということになる。
排卵は生理の14日前頃に起きるが、排卵期は様々な原因で容易に変動してしまうため、妊娠可能時期を予測することは困難である。
引用元:ウィペディア